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このようなことで、お困りではありませんか!?

  • 親の財産管理を同居の長男がしているが、親の預金を使い込んでいる!
  • 認知症で親が介護施設に入ることになり、同居の長女が親の預金を勝手に使い込んでいる!
  • 遺言書により、特定の相続人だけが相続財産を独り占めしてしまった!
  • 父の死後、「母の面倒は全部俺が見るから」と言い、実家の預金や不動産等の全ての財産を独り占めしている!

 同居の親族・兄弟姉妹による相続財産・遺産・預金の費消(使い込み・隠匿・横領・着服)の問題が社会問題化しています。 特に、生前、被相続人が親族の一人(兄弟姉妹)と同居していたような場合に、起きやすい話です。
 被相続人がなくなる直前は(或いはもっと前からかもしれませんが)、同居の親族が、被相続人の財産(相続財産・遺産・預金)を事実上管理していることが多くみられます。 入院や施設入所にあたり、親が子に預金通帳の管理を依頼し、親が認知症になってもそのままになっているケースも珍しくありません。
 被相続人が財産管理能力を喪失している場合は、被相続人の財産は、もう殆ど同居の親族の個人財産のように扱われています。
 そのような場合、他の相続人から見ると、被相続人の財産の管理状況などは不明確認なりがちですし、同居の親族としては、 被相続人のざいさんを残しておいても、遺産分割で他の相続人に分けられてしまうものですので、それならば自分で相続財産を不正に費消してしまおうとか、 何処かに不正に隠匿してしまおうという意思が働くのです。

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遺産の使い込みとは

 遺産の使い込みとは、亡くなった方と同居していた相続人が預貯金をはじめとする相続財産を勝手に使ったり自分のものにしてしまったりすることです。

 「親の遺産を他の相続人が勝手に使い込んでいるのでは?」。使い込みが疑われる場合、証拠を集めて相手に返還を求める方法があります。 ただし「時効」の壁には注意しなければなりません。

使い込みは処罰できない

 一般には人の財産を勝手に使ったり自分のものにしたりすると、「窃盗罪」や「横領罪」が成立します。 ただ、配偶者や親子などの親族間では、これらの罪に与えられる処罰が免除されるルールになっています。 子どもが親の財産を使い込んでも罪に問えません。

使い込みしているのでは?と思った時に確認する方法

 「兄が親の遺産を使い込んでいるかも?」などと疑われるときには、本人に開示や説明を求めましょう。 親の生前であれば、親本人に連絡をして預金取引状況を確認してもらい、使い込みが明らかになってから親族同士で話し合うのが良いでしょう。 親の死後には、使い込んだ相続人へ情報の開示や説明を求めます。要求に応じない場合には、弁護士に相談して金融機関へ照会して調査しましょう。 使い込みが疑われるなら、放置せずに状況をはっきりさせることが大切です。

使い込みが明らかになったら

話し合い

 まずは使い込んだ本人へ、預貯金その他の財産を返還するよう求めましょう。 このとき「いつ、いくら使い込んだのか」「いくら返還すべきか」を明確にする必要があります。事前に取引明細書などを入手して、使い込まれた金額を予測しておきましょう。 話し合いの際には、相手の支払能力や使い込まれた金額を考慮して、支払可能な範囲で和解します。合意ができたら合意書を作成し、分割払いになるなら公正証書にしましょう。

裁判を起こす

 話し合っても解決できない場合、地方裁判所で裁判を起こす必要があります。 この場合の裁判は「不当利得返還請求」または「不法行為にもとづく損害賠償請求」です。 不当利得とは、法律上の原因なしに利益を得ることです。誰かが不当利得を得た場合、損失を被った人は利得者へ利得の返還請求ができます。 不法行為にもとづく損害賠償請求とは、相手の不法行為によって損害を受けた人が不法行為者(加害者)へ損害の賠償を求めることです。 遺産を使い込まれた場合、不当利得返還請求でも不法行為にもとづく損害賠償請求でも、どちらの方法でも取り戻せます。

時効に注意

 不法行為にもとづく損害賠償請求権の時効は「損害及び加害者を知ってから3年間」です。 一般的には「使い込み発覚時から3年」と理解すると良いでしょう。

 不当利得にも不法行為にも時効があるので、使い込みが発覚したらすぐに行動すべきです。 早くしないと、時効消滅してしまう危険が高まります。

 使い込みの証拠として集めるべき資料には、預貯金通帳・カルテ・診断書・介護認定資料・介護記録等があります。 手続きも複雑で時間と労力がかかります。
 またカルテなどの医療関係資料は、一定期間が経過すると廃棄されてしまうので、早めの対応が必要です。時効の成立を防ぐためには、 専門家に依頼してなるべくスムーズに収集を進めるのが良いでしょう。

相続財産・遺産・預金の使い込み・独り占めを取り戻す方法とは?!

 こんにちは、弁護士の 土屋勝裕 です。

私は、もともと、当時、日本最大の法律事務所で難易度の高い企業法務を取り扱っていました。当時は、ライブドアによるニッポン放送争奪戦や、 村上ファンドによる敵対的買収、上場会社の株式公開買付(TOB)と株式取得価格決定裁判、青色発光ダイオード(青色LED)裁判など、いろいろありました。 その過程で、裁判所の株式価値評価方法に疑問をもち、ペンシルバニア大学ウォートン校(M.B.A.)にも留学し、ファイナンス理論・企業価値評価・交渉理論を修得してきました。

ただ、「相続財産・遺産の使い込み・独り占め・隠匿・横領・着服の問題」が重大だといっても、その証拠がつかめず、泣き寝入りしなければいけないということは非常に問題だと思っていました。

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相続財産独り占めのケース

実家のすべての遺産を長男が独り占め

 父親が亡くなると「俺が母の面倒を全部みるから」と言って、実家の不動産や預金など全ての遺産を長男が独り占めにしようとするケースがあります。 母親は高齢のため介護が必要になることがあり、特に認知症になった場合には母親が自分で財産管理をすることが困難になり、 長男が代わりに実家の財産を管理するケースがよくあります。

起こりうる問題

 このようなとき、長男夫婦に父親の遺産を独り占めさせ、母親の財産管理を任せて問題ないのでしょうか? 実際には、次のようなトラブルがよく見受けられます。

 長男が父親の遺産を独り占めしようとしたとき、他の兄弟姉妹としては正しい知識を持って反論する必要があります。

長男が話し合いに応じない場合、弁護士に依頼するメリット

長男を説得できる

 「長男だから、すべての遺産を独り占めしたい」というのは今の法律では認められない主張です。法律の専門家である弁護士から長男に対し、そういった主張は通らないことを説明し、協議に応じるよう説得します。

遺産分割協議での交渉を任せられる

 遺産を独り占めしようとする長男を交えて遺産分割手続を進める際、弁護士を代理人にすればすべて任せられます。交渉も弁護士に任せていれば有利になりやすく安心感があります。

遺産分割協議書の作成や相続手続きを相談できる

 遺産分割協議が成立したら遺産分割協議書を作成しなければなりません。そういった書面作成や、その後の預金の払戻などの具体的な相続手続に関しても相談できます。

遺産分割調停や審判のサポート

 遺産を独り占めしようとする長男ともめて遺産分割調停や審判になった場合にも、弁護士に依頼して手続を有利に進められます。

遺留分の計算や請求手続きを任せられる

 遺言書によって遺産のすべて、もしくは、その多くが、長男に与えられた場合には、他の兄弟姉妹は遺留分を計算して、長男に相続財産の返還を請求できる可能性があります。

 弁護士に相談すると、適切に遺留分の計算をした上で、侵害者に財産の返還を請求することで、早期に財産を取り戻せる可能性があります。


相続財産・遺産の遣い込みから
相続財産・遺産を取り戻す方法について
動画で解説!!

相続する法制度

法定相続の基本的なルール

法定相続制度において、法定相続人になるのは以下のような人です。

  • 配偶者は常に相続人
  • 子どもが第1順位の相続人、ただし子どもが被相続人より先に死亡していたら孫が相続する
  • 親が第2順位の相続人、ただし親が被相続人より先に亡くなっていたら祖父母が相続する
  • 兄弟姉妹が第3順位の相続人、ただし兄弟姉妹が被相続人より先に亡くなっていたら、甥・姪が相続する

それぞれの法廷相続人の法廷相続割合

  • 配偶者と子供や孫が相続・・・2分の1ずつ
  • 配偶者と親や祖父母が相続…配偶者が3分の2、親(もしくは祖父母)が3分の1
  • 配偶者と兄弟姉妹やおい・めいが相続…配偶者が4分の3、兄弟姉妹(もしくは甥・姪)が4分の1

遺産分割の流れ

  1. 相続人が全員参加して遺産分割協議を行う
  2. まずは法定相続人が全員参加して遺産分割について話し合いを行います。
    全員が合意した場合には「遺産分割協議書」を作成し、それに従って遺産を分割します。
  3. 遺産分割調停を行う
  4. 話し合いをしても合意できない場合には、家庭裁判所で遺産分割調停を行います。
  5. 遺産分割審判で裁判官に遺産分割方法を決めてもらう
  6. 調停で話し合いをしても合意できない場合、手続きは「審判」となり、裁判官が遺産分割の方法を決定します。
  7. 遺言がある場合
  8. 有効な遺言がある場合、遺言者の意思が優先されるので基本的に遺言内容に従って遺産相続手続を進めます。ただし、遺留分権利者が侵害者に遺留分を請求すると、遺留分割合に相当する財産については遺留分権利者に返さねばなりません。
    また遺留分請求権には「相続開始と遺留分侵害を知ってから1年間」の時効が適用されるので、1年以内に内容証明郵便などで遺留分減殺請求書を送付し、遺留分請求の意思表示を行う必要があります。遺留分請求の相手方は共同相続人などの遺留分侵害者または遺言執行が未履行の場合の遺言執行者です。

遺産分割の注意点

遺産分割をするとき、以下の点に注意しましょう。

  • 各遺産分割方法の特徴、メリット・デメリットを知る
  • 遺産相続の方法には、現物分割、代償分割、または換価分割があり、それぞれの方法には、メリットとデメリットがあります。長男の独り占め問題を解決できたとしても、どういった方法で遺産分割をするかを決めることができない場合には、やはりトラブルになります。それぞれの遺産分割方法を正しく知って対応しましょう。
  • 無理な主張をしない
  • 遺産分割協議において、寄与分や特別受益などが主張されるとトラブルに発展しやすくなります。 証明できる資料がないならば、むやみにこういった主張をしないことが遺産分割を円滑に進めるポイントです。
  • 審判では期待した結果にならないケースもある
  • 遺産分割調停がまとまらずに審判になると、いきなり実家の競売が命じられたりして相続人が誰も望まない結果になるケースも存在します。遺産分割の手続きは、できるだけ相続人たちが自分たちで話し合って解決することが望ましいと言えます。

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よくあるご質問

裁判所で調停や訴訟になった場合、毎回裁判所に出席する必要がありますか?

裁判所の手続には、本人に代わって弁護士が出頭しますので、毎回出席する必要はありません。ただし、調停では調停成立といった重要な場面、訴訟では本人・証人尋問期日(通常の訴訟では1日だけ)には法廷への出廷をお願いしています。 もちろん、ご依頼者が出席をご希望される場合、出席いただくことに差し支えはありません。

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報酬の目安

目安報酬額については、弁護士法人M&A総合法律事務所のホームページの弁護士費用一覧ページの相続の項目をご覧ください。

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